東大 2015年度入試問題(第1問-B)
年度 | 問題 | 形式 | 内容 | ジャンル | 単語数 | 語彙レベル | readability | 難易度 (英文) |
難易度 (設問) |
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95% | 97% | AVR | ARI | CLI | |||||||||
2015年 | 第1問B | 文章穴埋め | 決断疲労 | 論説文 | 心理学 | 828 | 5,000 | 6,000 | 1.9 | 12.8 | 12.2 | B | B+ |
※単語数は空欄を補充して文章を完成させたときの単語数。語彙レベルのAVRは、アルクのSVLを基準に、当該長文に出てきた総単語の平均レベル。95%、97%とあるのは長文中の全ての単語を難易度順に並べたときに、簡単な単語から95%の単語レベルと、97%の単語レベルを示しています。つまり、本問では、SVLで5000語レベルであれば、この長文の95%の単語を知っていたことを意味します。readabilityは、ネットで文章の難易度を測定できるサイトがあったので測定しました。難易度は実際に英文を読んで、ihissangの独断できめました。簡単な順に、AA→A→B→B+→C→D。過去50年分を相対的に判断したいので、難易度評価は後で変わるかもしれません。
「決断疲労」という心理学の最新トピックについての論説文です。英文自体はそんなに難しくないけど、設問を回答するには、どの実験がどの結果と結びつくかを考えないといけないから結構難しい。ihissangも問題を解いてみたけどちょこちょこ間違えました。思うのですが、「決断疲労」について多少なりとも予備知識があれば圧倒的に有利。いろいろ新聞や雑誌を読んで、最新の学説とか研究をチェックしたほうがいいかも。
第一段落:結論(決断疲労によって判断力が衰える)
第二段落:教室実験(①)とその結果を述べる
第三段落:ショッピングセンターでの観察(②)とその結果
第四段落:決断の二側面面(決定前と決断前)
第五段落:決断前と決断後とどちらが疲労をもたらすか?(③)
⇒決断そのもの(ルビコン川を渡ること)が疲労をもたらす。
第六段落:決断疲労の影響(適切な判断が困難)
⇒セールの餌になる
⇒ディーラーでの実験
第七段落:ディーラーでの実験の結果
㋐すすめられたものをそのまま買う。
㋑初期段階で困難な選択に迫られると、より容易に提案に応じる(④)。
㋒ 車一台あたり1500ユーロのオプション購入。
㋓ 金額の多寡は店員の提案するタイミング次第
第八段落:貧困者の買い物
買い物疲れによって意志力の減退
⇒勉強や仕事に打ち込めない
⇒貧困から抜け出せない
低い自制心(意志力)は低収入や成績不良・離婚・犯罪etcと関連する(⑤)。
第九段落:貧困者の間食
貧しい人は買い物中に物を食べる。
∵買い物による決断疲労後、レジ近くに並ぶチョコを購入。