WARIKIRI英語クロニクル

英検1級・TOEIC960のihissangが東大・京大・灘高校の入試問題をひたすら解きます。単語レベルはアルクのSVL(究極の英単語)を基準にしています。

京大 2014年度入試問題(英語) 第1問(その2)

paragraph 1(続き)

(perhaps they are "natural born philosophers" ―or are as smart as they think they are)

 

[ihissangの訳]

たぶん彼らは生まれつきの哲学者、つまり自分たちが思っている程度に頭がいいのでしょう。

ちょっと読んでてわかりにくかったっけたけど、「科学者は自分のことを頭がいいいと思っている。」という筆者の皮肉がこめられているのでしょう。

で、次に設問。

 

(2)Not that professional philosophers don't make ―and even defend―the old mistakes too. If the questions weren't hard, they wouldn't be worth working on.

[ihissangの訳]

(2) ㋐哲学者が、かつてなされた過ちを犯さないというわけでははないし、かつての過ちを正当化しないと言う訳でもない。難解な疑問でなければ、その疑問に取り組む価値がないであろう。

 

'the old mistakes'は直訳すると「古い間違い」だけど、定冠詞 がついてるから、「いままで賢人たちが犯したかずかずの過ち」なんでしょう。㋐㋑の訳自体はそんなに悩まなかったけど、論理関係が分かりにくい。哲学者は難解な疑問を解決しようとするからこそ、偉大な先輩と同じように間違いを犯す。つまり、㋐の理由が㋑になっていると思う。

 

paragraph 2

 Sometimes you don't just want to risk making mistakes: you actually want to make them ― if only to give you something clear and detailed to fix.

何を言いたいかさっぱりわかりませんでした。

 

まず、don't just want to~の意味。justは強意語として「全く」「 実に」という意味があります。

The weather was just fine.(ほんとうにいい天気だった).

また、justは場所によって意味が違ってきます。just notは「~ではない」、not just(本問)は「(単に)~だけではない」

I just can’t believe it.(まったく信じられない.)

I can't just believe it.(信じているだけではない)

 I don’t want just a summary:tell me her actual words.(単なる要約が欲しいのではない。彼女が実際に言った言葉を教えてくれ。)

次に、if onlyは、(1) ただ…でさえあれば(2) たとえ…だけであるとしても、の意味があります(さらに願望の意味があります)

(1) He will succeed if only he does his best.(彼はただ最善を尽くせば成功します)

(2) You must come over, if only for a day.(たとえ一日だけでも来ないといけません)

本問では(2)の意味だと思う。

 

最後に、'something clear and detailed to fix'ですが、fixはいろんな意味があるけどよくわからん。

時折、間違いをする危険を犯したがるだけではない。実際にはそれを望んでいるのだ。明快で詳しいな(  )べき〈ための〉ものを得る目的であるにせよ

 

fixの意

【固定する・決定する・解決する・こころにとめる・修理する・用意する】

 

この中では「(解決する)ための」が一番しっくりくるかなあ。要は「明快でいろいろ詳しい解決手段が欲しい」ってことでしょう。ちなみに25年では「修正しうる明確で詳細なもの」って訳してました。

 

この後は簡単でした。いくつか知らない単語がありましたが。

writers block :作家が突き当たる障壁(一時的に思考力・創作力・学習力・作文力などをなくすこと)

forlorn:(1) unlikely to succeed, come true, etc  (2) (of a person) appearing lonely and unhappy (3) (of a place) not cared for and with no people in it:

blurt out: (興奮・不安のあまり)〈…〉を出し抜けに言う; 口走る (to say something suddenly and without thinking, usually because you are nervous or excited)

 

paragraph 3

下線部訳が最高に難しい。

(3)㋐ While other disciplines specialize in getting the right answers to their defining questions, we philosophers specialize in all the ways there are of getting things so mixed up that nobody is even sure what the right questions are, let alone the answers. 

まず、㋐で’defining questions’の訳は悩んだ。'define'「定義する」「範囲を決める」「明確にする」のイメージから「明確な質問」と訳した。all the way there are of~は「現に存する~するすべての方法」、so that 構文、let aloneも基本。mixed upの訳は悩んだ。いちおう「複雑な」にした。構文はわかるけど訳は激難しい

(3) ㋐ 「他の専門分野の人たちは、明確な質問に対する適切な解答を導くことに長けている。一方、われわれ哲学者は、現に存在して、物事を複雑にするすべての方法を専門とします。それはあまりに複雑で、何が適切な質問か、ましてや答えなどなおさら分からなくほどです。

 

(3)Asking the wrong questions risks setting any inquiry off on the wrong foot. 

これはチンプンカンプンでした。’set off on the wrong foot’が「出足が不調である」よいうイディオム。しらんかった!そして、’set~off’は「~を起こさせる、誘発する」。だから、「不適切な発問によって、どんな研究であろうと最初からつまずく危険があります。

 

(3)Whenever that happens, this is a job for philosophers!

この訳はいいっしょ。

 

この後はさっと読めた。しらないイディオムが少しあったぐらい。

 

ほんと、京大の英語は難しいなあ!!