WARIKIRI英語クロニクル

英検1級・TOEIC960のihissangが東大・京大・灘高校の入試問題をひたすら解きます。単語レベルはアルクのSVL(究極の英単語)を基準にしています。

灘高校 2016年度入試問題(英語) 第1問

1.本文について

 年度  問題  内容 ジャンル  単語数     語彙レベル readability
AVR  95%  97% ARI CLI 難易度
2016年度 第1問 塞翁が馬 故事 物語 553 1.2 3,000 5,000 4.1 5.9 A

※単語数は空欄を補充して文章を完成させたときの単語数。語彙レベルのAVRは、アルクのSVLを基準に、当該長文に出てきた総単語のレベル。95%、97%とあるのは長文中の全ての単語を難易度順に並べたときに、簡単な単語から95%の単語レベルと、97%の単語レベルを示しています。つまり、本問では、SVLで3000語レベルであれば、この長文の95%の単語を知っていたことを意味します。readabilityは、ネットで文章の難易度を測定できるサイトがあったので測定しました。難易度はihissangが単語レベルと本文を読んだ感覚で決めました。AA→A→B→B+→C→Dの6段階評価で灘高入試の英文を評価します。

 

 「塞翁が馬」という中国の故事をネタにした長文です。中学生だったらこの故事は知っているのでは?その意味でも読みやすい英文でした。レベル7以上の単語は

frantic:(恐怖・興奮・喜びで)気が狂ったような、半狂乱の
compassionate:憐み深い、同情的な
enrage:激怒させる

の3つでした。

 

イディオムで気になったのは

not again: (再び起きたことに対して)またですって
blow up:爆破するふくらませる、ここでは誇張するの意味

ぐらいでした。

 

2.設問について

 問1は(a)と(b)が同じことを示すのは簡単にわかる。何も考えずに読むと(c)も同じと考えそう。(a)と(b)が「牛が死んだこと」、(c)は、牛が死んだことが「最悪であること」。

 問2は簡単。ストーリーを追っていけばなんとなくでも答えが出るのでは。

 問3は”disguise”の意味を知っているかどうかがポイントなんだろうけど、これも物語の流れを理解していたらなんとなくでも答えが出るのでは。

 問4は、「ア. could clearly understand the old man's words」と「イ. went back to the wise man to ask for some advice」で考えるかも。すぐ後に農民が賢者のところに行った記述があるので、アが答え。

 問5.(4)はくそ簡単。(5)は「break out:(火事・戦争・病気が)勃発する)」というイディオムを知っているかどうかの問題。

 問6は難しい!!

  Often we make a big deal out of something.

を日本語訳する問題です。「make a big deal out of ~:~を大げさに考える」なんてイディオム中学生が知っているとは思えないんですが。もしかしたら、会話文とかで「no big deal:大したことでない」を勉強していれば、推測して本問も解けたかも。

 問7も簡単。「ウ. You're almost there. (もうすぐだよ)」の意味は知らなくても解答には影響がないと思います。