WARIKIRI英語クロニクル

英検1級・TOEIC960のihissangが東大・京大・灘高校の入試問題をひたすら解きます。単語レベルはアルクのSVL(究極の英単語)を基準にしています。

灘高校 2016年度入試問題(英語) 第5問

 対話が成り立つように,指定の語数で適語を答える問題です。

 

1.(3語)

A: These pants are just my favorite style. May I (   )(   )(   )?

B: Sure, the fitting room is over there.

 

2.(2語)

A: Would you (   )(   ) quiet for a moment? I can't hear the TV news.

B: Sorry, I'll talk outside.

 

3  (2語)

A: Would you like some dessert?

B: No, thank you.

A: Then (   )(   ) some coffee?

 

小問1は、( try  )( them  )( on  )が入ります。"fitting room(試着室)"の意味を知らなかったら、"try on"は出てこないでしょう。~を試着する(try  on ~)というイディオムを知っているか。複数形にしているか。”try on them”としていないか、の3点がポイントです。いうても簡単な問題です。

句動詞において、目的語が代名詞の場合、「他動詞+前置詞+目的語」の語順は不可です。

Could you turn on the light?(〇)

Could you turn the light on ?(〇)

Could you turn on them ?(✕)

Could you turn them on?(〇)

   

句動詞において、「自動詞+前置詞」の場合、目的語は前置詞の後に着けます。

Look at the picture.(〇)

Look the picture at.(✕)

Look at them.(〇)

Look them at.(✕)

 

小問2は、( mind   )( being   )が入ります。"would you mind ~ing(~していただけませんか?)"というきまり文句。"Would you ( pleae  )( be  ) quiet for a moment?"でもOK.

 

小問3は、 ( what  )( about  )、もしくは ( How  )( about  )が入ります。"What (How) about~?(~はいかがですか?)"というきまり文句。これも簡単

東大 2015年度入試問題(第4問-B)

本問は下線部訳の問題。段落ごとに見ていきます。

 

❐ 単語・イディオム

【 第一段落 】

・recruit: n.入隊者、新入社員  vt.〈新社員・新会員〉を募集する(ここでは、軍隊だから、徴兵する、召集する( to find new people to join a company, an organization, the armed forces, etc)
boarding school:寄宿学校

stand to attention:気をつけの姿勢で立つ

⇔stand at ease:休めの姿勢を取る

 

❐構文・文法等

【 第一段落 】

 ◇ (ア) He could almost taste the harsh brown soap the teachers had forced him to use to wash his mouth out when he was caught speaking Navajo.「彼は、ナヴァジョ語を話しているのを見つかって、口を洗い流すために先生たちが無理やり使わせた苦い茶色の石けんの味がしそうだった。

wash ~out: 〈よごれ・しみなどを〉洗い落とす
catch 人 ~ing: 〈人が〉(…しているところを)見つける, 取り押さえる

soap の後に関係詞の省略(soap が先行詞とする目的格の関係詞:the teachers had forced him to use the soap⇒( that ) the teachers had forced him to use

 ※25年の解説には「tasteは、canを伴って‥」という記述があるけど。ihissangは、”can almost~”で「ほとんど~できそう」という意味だと思う。本問では、"can almost taste‥”で「ほとんど‥の味がしそう」「‥の味がするほど」の意味。つまり、「昔の記憶がよみがえって口の中に石けんの味がしそう。」ということ。

25年の解説では"harsh"の訳を「強い刺激のある」としている。辞書をみると確かに「(せっけんなどが)刺激が強い」とある。ただ、英英辞書を引くと”CLEANING SUBSTANCE:too strong and likely to damage the thing you are cleaning”とある。確かに石けんは"CLEANING SUBSTANCE"だけど、本問では、口に含んだときの石けんの味についていってるので、単に「まずい」「苦い」でいいと思う。

【第二段落】  

◇(イ) At no time under any circumstances were they to leave the building without permission or alone. 「許可がないときや単独では、いかなる状況の下でも、彼らは建物を出ることは許されなかった。

・at no time:決して…しない

  ex.At no time did anyone say such a horrid thing to her.(誰もそんなひどいことを彼女には言わなかった.)
・were they to leave はもちろん倒置。be to + 不定詞は、 ①予定②可能③義務・命令④運命⑤意図等の意味がある。本問では③義務・命令

 ※at no timeを知っているかどうかがポイント。東大受験生のどれくらいの割合の人が知ってるんだろ?ihissangは知らなかったけど、意味が通るように訳したら上のようになりした。

【第三段落】

 (ウ)Now this government that had punished them in the past for speaking their own language was asking them to use it to help win the war. 「かつて自分たちの言語を話したとして罰したこの政府が、今では、戦争に勝利する手助けをするためにその言語を話すように頼んでいた

※あんまり悩まなかった。高2の教科書レベルの問題。あまりに簡単すぎて、何か大事なことを落としているんじゃないかと心配になるくらい。東大受験生ならみんなこれぐらいの訳はできると思う。どこで差がつくんだろう?

東大 2015年度入試問題(第4問-A)

本問は並び替え問題です。文を完成させて、2番目と5番目にくる語の記号を選ぶ問題。不要な語が混じっているのが鬱陶しい。

 

This ensures that they always pass along some of their genetic material to the next generation. But ㋐[(a)comes, (b) has, (c) it, (d) raising, (e) their, (f) to, (g) when, (h) young], anis behave in ways that cannot be explained by kin selection alone.

 

文脈を考える前に、”(a)comes, (c) it, (f) to, (g) when” が目に入ったから "when it comes to ~ing"の形になるのではないかと推測。とりあえず並べてみる。

 

(g) when (c) it (a) comes (f) to (d) raising

 

この段階で答えは出たけど、一応英文を完成させる。残った単語が、(b) has,  (e) their, (h) youngの3つ。本文はじめに、"Groups of anis raise their young together in a single nest‥”と英文がある。という訳で

 

(g) when (c) it (a) comes (f) to (d) raising (e) their (h) young】

 

で決まり。そして (b) hasが不要な単語となる。"when it comes to ~ing"を知っていたら簡単に解ける。これはサービス問題ですね。

 

Riehl has learned that, although anis work together cooperatively, some work much harder than others.  In every group, one male ㋑[(a) all, (b) ends, (c) much, (d) labor, (e) performing, (f) the, (g) tiring, (h) up] of sitting on the eggs in the nest. 

 

これはちょっと難しい。とりあえず意味を考えずに塊りを作っていく。まず、動詞になるのが、(b) ends以外はなさそうだから、"one male (b) ends"は確定。とりあえず、"(a) all (f) the (d) labor"もいけそう。ここで、"(h) up" の行き場に困る。そこで、"end up ~ing(結局…する)"ではないかと推測

 

"one male (b) ends (h) up (e) performing‥"

 

(e) performing目的語は、"(a) all (f) the (g) tiring (d) labor "と思われる。

 

"one male 【(b) ends (h) up (e) performing (a) all (f) the (g) tiring (d) labor 】of sitting on the eggs in the nest."

 

で決まり。"end up ~ing"を知っているか知らないかで決まる問題です。さすがに東大受験生なら知っていると思うけで、並び替えで出てくるかどうかは別。

 

 Here, too, their behavior is odd: of ten thousand species of birds in the world, only a half-dozen engage in this wasteful practice of destroying eggs ― strengthening Riehl's assertion that "this is one of  ㋒[(a) except, (b) existence, (c) for, (d) in, (e) interesting, (f) most, (g) species, (h) the] animal social behavior."

 

one of~と語群から、"one of+ 最上級"とあたりをつける。 

 

one of (h) the (f) most  (e) interesting

 

この後に続く名詞は、(g) speciesしかない。

 

this is one of (h) the (f) most  (e) interesting (g) species (   )(   )(   ) animal social behavior.

 

残りの単語は、㋒[(a) except, (b) existence, (c) for, (d) in ] の4つ。これから、"(d) in (b) existence"と"(a) except (c) for"が塊りになりそう。文脈からは前者が使える。

 

this is one of (h) the (f) most  (e) interesting (g) species (d) in (b) existence (   ) animal social behavior.

 

残りの単語は、㋒[(a) except,(c) for ] の二つ。一応解答は出ているけど、文を完成させる。

 

this is one of (h) the (f) most (e) interesting (g) species (d) in (b) existence (a) except animal social behavior.動物の社会活動をのぞいて、これは現存するもっとも興味深い種のひとつである。」

 

this is one of (h) the (f) most  (e) interesting (g) species (d) in (b) existence (c) for animal social behavior. 動物の社会活動としては、これは現存するもっとも興味深い種のひとつである。」      

 

後者に決まり。前者は意味が通じない。be interesting for~で、~にとって面白いという意味。cf.He picked an interesting subject for the lecture.( 講演に興味深い題目を選んだ)

 

灘高校 2016年度入試問題(英語) 第4問

年度 問題 内容 ジャンル 単語数 readability
ARI CLI 難易度
2016年度 第4問 少年と犬 物語 359 4.8 6.6 B+

 

1.本文について

英文自体は簡単で、特に難しい構文も使われていませんが、ところどころ難しい単語・イディオムが使われています。

 

【解説】

A store owner was tacking a sign above his door that read "Puppies For Sale."「店の主人がドアの上に「子犬売ります」と書いている掲示をとめていた。」

・tack: びょうで止める(to fasten sth in place with a TACK )
・sign:掲示板、看板

・read:(印刷物などが)〈…〉と書いてある

The store owner smiled and whistled and out of the kennel came Lady, who ran down the aisle of his store followed by five teeny, tiny balls of fur.「店の主人がにっこりと笑って口笛を吹くと、犬小屋から女性が出てきて、店の通路を5匹のちいさなちいさな毛のボールをひき連れてきた。

・whistle:口笛を吹く

・kennel :犬小屋 (米国では kennel は何頭もの犬を飼育している大型の犬小屋を指す)

・aisle :通路(a passage between rows of seats in a church, theatre, train, etc, or between rows of shelves in a supermarket)

・teeny:ちっちゃな(tinyの  "teeny, tiny"と類義語をならべて、小さいことを強調している。

 ・balls of fur:毛玉(ここでは子犬を表している。Soft kitty, warm kittyという歌の歌詞"Soft kitty, warm kitty, little ball of fur. Happy kitty, sleepy kitty, purr purr purr."からの表現。ここは想像力を働かせて「小さな小さな子犬」と読まないといけなかった。


Soft Kitty, Warm Kitty from EcoKids Club - Children Nursery Rhyme - Kids Songs

・"‥and out of the kennel came Lady"は倒置。「犬小屋から女性がでてきた」

・"run down ‥followed by~" :動詞が come, go, lie, run, sit, stand, walk等の後ろに分詞を置いた場合、「~しながら」(現在分詞の場合)、「~された状態で」(過去分詞の場合)の意味になる。

ex-1.The dog came running.(犬が走ってきた。)

ex-2.He sat surrounded by his fans.(彼はファンに囲まれて立っていた。)

followは「…のあとについて行く、従う」だから、本文の意味は「~に従われて...やってきた」という意味になる(ただし、上の訳では受け身にしていません)。

That little dog is worth every bit as much as all the other dogs and‥「あの子犬は他の犬と全く同じ価値があり、‥」

・be worth~:~に値する、~の価値がある

・every bit as~as‥:‥とまったく同じように~

ex.He's every bit as clever as his father. (彼も父親とまったく同じように利口だ。)

cf.every bit:どの点からみても, 全く

ex.He is every bit a scholar.(彼はどこからどこまでも学者だ)

 

【単語・イディオム】

sure enough:思ったとおり(used to say that sth happened as expected)

change: お釣り、小銭

◇lag behind:〈人・仕事が〉遅れる,のろのろ歩く
single out:  〈…〉を選び出す(If you single someone out from a group, you choose them and give them special attention or treatment.)
◇limp:足をひきずる(to walk slowly and with difficulty because one leg is hurt or injured)

veterinarian: 獣医

lame:足が不自由な

◇point one's finger:指をさす

◇twist:ねじ曲げる

◇cripple:  〈体の一部,特に手足を〉不自由にする( to damage sb’s body so that they are no longer able to walk or move normally)

2.設問について

設問自体は非常に簡単です。問1(エ)が悩むかも。

問1 空所(ア)~(オ)に入れるのに適切な語をあとから選び,必要ならば形を変えて答えよ。ただし,同じ語を2度以上用いないこと。

  That little dog is worth every bit as much as all the other dogs and I'll pay full price. In fact, I'll give you $2.37 now, and 50 cents a month until I ( エ ) him paid for."

  語群:[ attract, examine, follow, have, understand ]

 

 この問題を解く前提知識として、pay の用法を押さえないといけない。

「会社は彼女 500 ドル払った。」
The company has paid her five hundred dollars.
The company has paid five hundred dollars to her.

「その靴の代金として(彼に)いくら払いましたか。」

How much did you pay him for those shoes?

「この品物の支払いは済んでいますか。」

Have these things been paid for?

pay for~の「~」には支払いの対価として得られるものが入る。本問で、” I ( エ ) him paid for.”のhimは、(足の悪い)子犬をさしている。そうなると、him はpaid for

の目的語になるはずだから、(エ)には第5文型をとる"have"が入る。

 

 

東大 2015年度入試問題(第1問-B)

年度 問題 形式 内容 ジャンル 単語数 語彙レベル readability 難易度
(英文)
難易度
(設問)
95% 97% AVR ARI CLI
2015年 第1問B 文章穴埋め 決断疲労 論説文 心理学 828 5,000 6,000 1.9 12.8 12.2 B+

※単語数は空欄を補充して文章を完成させたときの単語数。語彙レベルのAVRは、アルクのSVLを基準に、当該長文に出てきた総単語の平均レベル。95%、97%とあるのは長文中の全ての単語を難易度順に並べたときに、簡単な単語から95%の単語レベルと、97%の単語レベルを示しています。つまり、本問では、SVLで5000語レベルであれば、この長文の95%の単語を知っていたことを意味します。readabilityは、ネットで文章の難易度を測定できるサイトがあったので測定しました。難易度は実際に英文を読んで、ihissangの独断できめました。簡単な順に、AA→A→B→B+→C→D。過去50年分を相対的に判断したいので、難易度評価は後で変わるかもしれません。

 「決断疲労」という心理学の最新トピックについての論説文です。英文自体はそんなに難しくないけど、設問を回答するには、どの実験がどの結果と結びつくかを考えないといけないから結構難しい。ihissangも問題を解いてみたけどちょこちょこ間違えました。思うのですが、「決断疲労」について多少なりとも予備知識があれば圧倒的に有利。いろいろ新聞や雑誌を読んで、最新の学説とか研究をチェックしたほうがいいかも。

 

第一段落:結論(決断疲労によって判断力が衰える)

 

第二段落:教室実験(①)とその結果を述べる

 

第三段落:ショッピングセンターでの観察(②)とその結果

 

第四段落:決断の二側面面(決定前と決断前)

 

第五段落:決断前と決断後とどちらが疲労をもたらすか?(③)

⇒決断そのもの(ルビコン川を渡ること)が疲労をもたらす。

 

第六段落:決断疲労の影響(適切な判断が困難)

⇒セールの餌になる

⇒ディーラーでの実験

 

第七段落:ディーラーでの実験の結果

㋐すすめられたものをそのまま買う。

㋑初期段階で困難な選択に迫られると、より容易に提案に応じる(④)。

㋒ 車一台あたり1500ユーロのオプション購入。

㋓ 金額の多寡は店員の提案するタイミング次第

 

第八段落:貧困者の買い物

買い物疲れによって意志力の減退

⇒勉強や仕事に打ち込めない

⇒貧困から抜け出せない

低い自制心(意志力)は低収入や成績不良・離婚・犯罪etcと関連する(⑤)。

 

第九段落:貧困者の間食

貧しい人は買い物中に物を食べる。

∵買い物による決断疲労後、レジ近くに並ぶチョコを購入。

 

 

東大 2015年度入試問題(第1問)

2015年度〔1〕‐(A)

年度 問題 形式 内容 ジャンル 単語数 語彙レベル readability 難易度
95% 97% AVR ARI CLI
2015年 第1問 〈A〉 要約 直感による危険認知 説明文 心理学   347 6,000 7,000 2.0 14.0 11.9    A

※単語数は空欄を補充して文章を完成させたときの単語数。語彙レベルのAVRは、アルクのSVLを基準に、当該長文に出てきた総単語の平均レベル。95%、97%とあるのは長文中の全ての単語を難易度順に並べたときに、簡単な単語から95%の単語レベルと、97%の単語レベルを示しています。つまり、本問では、SVLで6000語レベルであれば、この長文の95%の単語を知っていたことを意味します。readabilityは、ネットで文章の難易度を測定できるサイトがあったので測定しました。難易度は実際に英文を読んで、ihissangの独断できめました。簡単な順に、AA→A→B→B+→C→D。過去50年分を相対的に判断したいので、難易度評価は後で変わるかもしれません。

❐内容

   本問350字程度の英文を70字~80字の日本語に要約する問題です。昔、東大受けたときは英文読解の精度が低かったので、「なんとなく」要約していた記憶がある。今なら、英文をきっちり理解した上で、論理構成を考えて要約しますよ。本問の英文自体は非常に簡単ですが、要約となると難しい。英文の論理の流れがつかみにくく、筆者が「言いたいこと」が分かりにくかった。

 

英文は最初と最後に結論が書かれていることが多い。paragraph 1の内容をざっとまとめると、「リスク認知という学問分野の発展によって経済学でいうホモ・エコノミクスという人間像が揺らいでいる。ミクロ経済学の世界では、人間はみずからの効用を最大にするための合理的な判断に基づく経済活動を行うことを前提とするけれど、実際には人間は危険判断をするとき理性と直感に基づく判断をしていますよと。」

paragraph 2では、直感による危険認知の発達と限界を書いてる。直感による危険認知はや野生動物や戦争で身を守るのに役立った。もちろん今でも交通事故とかから身を守るのに役立つが、放射能のように「目に見えない危険」を認知することはできない。

paragraph 3では、現代社会の「目に見える危険」に対しても、直観によるリスク認知に限界があることを具体的に説明している。「直観によるリスク認知」は野生動物から逃げるのに役に立った。しかし、自動車やたばこなどある種類の客観的に危険な物に対しては、その危険性を(理性では)認識していても、恐怖心を抱かない(つまり本能による危険認識が機能しない)。これは、この種の危険に対する危険認知は進化が追いつかなかったためである。

さらに、たばことの比較でガラガラ蛇の実験をしている。ガラガラ蛇はケースの中にいて「客観的には安全」にも関わらず、これを認識すると「直観によるリスク認知」の働きで恐怖心が生まれた。これを”Even Charles Darwin failed to break the amygdala's iron grip on risk perception.”と表現している。つまり、「客観的には安全」な物に対して扁桃体が脳を支配して危険と判断してこれを避けようとしている。

 paragraph 4はわかりにくいなあ。空を飛ぶ恐怖を乗り越えて産業が発達したというのはわかる。飛行機嫌いのビジネスマンが渋々海外出張で飛行機に乗って、大きな取引をしていると。けど年間500人しかいない飛行機事故にはビビっていながら、なんで交通事故の死者が年間100万人いるのに、車で買い物行くときはビビッてないの?おかしいやないかと。客観的は危険でないのに、「飛行機」を危険と認識して何とか恐怖感を克服した。けど、客観的には「飛行機」よりも危険な「自動車」を危険と認識していない。直感によるリスク認知がまったく機能せず、理性的な判断をしていないと。 

 

  理性(客観) 直感 反応
タバコ 危険 安全 不合理(平気)
ヘビ 安全 危険 不合理(恐怖)
飛行機 安全 危険 不合理(恐怖)
自動車 危険 安全 不合理(平気)


  要するに、第一段落で、「人間は必ずしも合理的判断をしない。理性だけではなくこれと矛盾する直感に基ずく判断をするからである」と結論を述べる。第2段落で、「直観によるリスク認知」の説明。第3段落、第4段落で人間が合理的判断をしていない例とその理由をあげている。これをまとめる。
 

❐ ihissangの解答

人間は、理性だけではなく、直感に基づく判断をする。このとき、認識した客観的危険性と直感による危険判断とに矛盾が生じるために、不合理な判断をすることがある。(76字)

 

 

❐単語・イディオム

paragraph 1  

perception:認識

 homo economicus:経済人、ホモ・エコノミクス(経済的合理性のみに基づいて個人主義的に行動すると想定した人間像。そういえば大学でミクロ経済をやったときにでてきた。

 gauge: ~を測定する(to measure sth accurately using a special instrument)
◇ gut: ①腸、内臓 ②本能的な、直感の(based on feelings and emotions rather than thought and reason)’the head’との対応関係を考えると'the gut'は「はら」とかになるのかなあ。頭が知性とか論理を象徴するのはわかるけど、内臓が直感を象徴するのはピンとこない。

paragraph 2 

◇ take over:いろいろ意味がある。

① He took over the business (from his father).⇒引き継ぐ

② Please take this cake over to your mother’s house.⇒~に持っておく

③Tourists really take over this island in the summer.⇒占領する

④ A democratic government took over under this President.⇒優勢となる

ここでは④の意味。”Letting the amygdala (in the brain's emotional core) take over at the first sign of danger,‥”は「危険を認知すると脳内で扁桃体が優勢となる。」ということ。

◇ millisecond:ミリ・セカンド(1/1000秒)

◇ spear:やり

 adaptation:適応(形態)

 

paragraph 3

◇  iron grip:強力な支配 

 

paragraph  4

" A whole industry has developed around conquering the fear of flying"が分かりにくいなあ。このaroundは 「〈問題・困難・苦境などを〉避けて,切り抜けて,克服して」。だから「産業全体が空を飛ぶ恐怖を克服して発展した。」となる。

 ex)There should be a way around this problem.(この問題を克服する方法があるはずだ。)

 

 

 

 


京大 2014年度入試問題(英語) 第2問

年度 問題 内容 ジャンル 単語数 語彙レベル readability 難易度
95% 97% AVR ARI CLI
2014年 第2問 数学者の頭の中 論説文 心理学 597 7,000 9,000 2.1 11.7 12.1 B

※単語数は空欄を補充して文章を完成させたときの単語数。語彙レベルのAVRは、アルクのSVLを基準に、当該長文に出てきた総単語の平均レベル。95%、97%とあるのは長文中の全ての単語を難易度順に並べたときに、簡単な単語から95%の単語レベルと、97%の単語レベルを示しています。つまり、本問では、SVLで7000語レベルであれば、この長文の95%の単語を知っていたことを意味します。readabilityは、ネットで文章の難易度を測定できるサイトがあったので測定しました。難易度は実際に英文を読んで、ihissangの独断できめました。簡単な順に、AA→A→B→B+→C→D。過去50年分を相対的に判断したいので、難易度評価は後で変わるかもしれません。

 

 本問は、難解な数学を解くときの頭はどうなっているかについての説明文です。単語のレベルは高いけれど、(単語さえ知っていれば)、一読了解、非常にわかり易い文章でした。

 

下線部(1)

㋐ Some studies address the teaching of undergraduate mathematics, but those are relatively few. ㋑ There are significant differences between learning and teaching existing mathematics and creating new mathematics. 

 

【ihissangの頭の中】 

 構文は簡単。単語も簡単だけど、'adress'と'exixting'の訳は考えた。

 

◇'address'は動詞では①「話しかける」。けど、ここでは②〈心・注意力・精力などを〉(…に)注ぐ,向ける⦅to ...⦆とか③「取り組む」の意味。( if you address a problem, you start trying to solve it.)

ex)

Your essay does not address the real issues.(あなたのエッセイは本当の問題点にむけられていない)

We have to address the problem seriously.(この問題に真剣に取り組まなくてはならない)
 

◇teachingの前に定冠詞があるから、ここでは動名詞ではなくて名詞ですよね。「教授」「授業」。

 

significantは①「重要な」の意味もありますが、ここでは②「かなりの」、「著しい」。 英英を引くと’large enough to be noticeable or have noticeable effects ’とある。つまり、「容易に認識できるほど大きな」という意味。「数学を教えるのと数学を創造するのは全然違うやろ!」ということですね。

 

existingは「存在している」だけど、「存在している数学」って訳すると変。英英辞典をひくと、"present or being used now"とある。「いまある数学」「今の数学」「現代の数学」とかかなあ。直後の「数学を創造する」の対応関係を考えて「既存の数学」とかもあり。

 

◇本文では、between A and B and Cになっていますが、between 'A and B' and Cですよね。

  

【ihissangの訳】

㋐ 学部の数学の授業を対象とする研究がいくつか見られたが、これは比較的少数であった。㋑ 既存の数学を学んだり教えたりすることと、新しい数学を創造することの間には顕著な違いがある。

 

下線部(2)

㋐ What emerged very strongly was the vital role of what for lack of a better term must be described as intuition. ㋑ Some feature of the subconscious mind guided their thoughts. ㋒ Their most creative insights did not arise through step by step logic, but by sudden, wild leaps.

 

 

【ihissangの頭の中】 

 単語は簡単。構文も簡単。京大合格レベルなら構文上のミスはないと思う。英語が苦手ならミスるのは、㋐の挿入句'for lack of a better term'、㋒not~butくらいかなあ。差がつくとすれば単語力でしょう。

emergeは①「現れる」②「(事実などが)明らかになる」。ここでは②の意味。英英でemergeは'to come out of a dark, confined or hidden place'だから、事実などが主語になると'to become known(明らかになる)'という意味が出てくる。
 

◇㋑は考えた。featureは「特徴(something important, interesting or typical of a place or thing)」しかない。単数形だからsome featureは「ある特徴」。直訳すると、「潜在意識のある特徴が彼らの思考を導いた。」日本語の意味が分からないから、「~という特徴がみられた」とした。

 

by wild leapsを「野生の跳躍」だと意味不明。wildには'behaving in an uncontrolled, sometimes violent way:'という意味がある。動作なら「荒々しく」なだろうけど、訳が難しいなあ。25年では「途方もない飛躍」って訳してる。「途方もない飛躍だと」、カール・ルイス(古い!)の走り幅跳びみたいに、飛躍の距離が長い」という意味にとれる。実際には野生動物が急に飛び出してくるようなイメージだけど。適当な日本語が見つからん。

 

【ihissangの訳】

 顕著にあきらかになったのは、より適当な言葉がないので、直感と表されるものがとても重要な役割をもつことであった。㋑潜在意識が思考を導いていくという特徴がみられた。㋒創造的な洞察力の多くが、論理を一つ一つ積み重ねて生じるのではなく、突然荒々しく飛び出してきたのだ。

 

第4段落

‥your subconscious taps you on the shoulder and the proverbial light bulb goes off in your mind.

 

【ihissangの頭の中】

proverbialは「ことわざの」「ことわざに出てくる

 

light bulb goes offは「突然ひらめく」。light bulb は電球で、go offは、①「灯りが消える、(冷暖房・ガス・電気が)消える」という意味がある(ex. Suddenly the lights went off.)。go onで「((冷暖房・ガスが)つく」そうなると、'light bulb goes off in your mind'だと、「頭の中で電球が消える」から「突然ひらめく」という意味にはならないはず。実は、ここでのgo offは、② 「(爆薬などが)爆発する, (銃砲が)突然火を吹く; (警報器・目覚まし時計が)鳴り響く」の意味。

ex-1  Fireworks were going off all over the city.

ex-2 The thieves ran away when the alarm went off.

 だから、light bulb goes off は「電球がぱっとともる」。漫画とかで登場人物が何かひらめいた時に電球がつく絵を描かれいることがあるけど、それ。結局、on とoffは逆の意味だけど、ここでは同じ意味を表してることになる。

 

◇’light bulb goes off in your mind.’はことわざではないから(どちらかというと慣用句)proverbialは、「ことわざ」ではなく、「よく知られて(いる)おなじみの」「よくみかける」。

 

【ihissangの訳】

潜在意識が肩をたたいて、なにかひらめくときによくみるように、頭に電球がぱっと点灯するのだ。

 

 

下線部(3)

㋐ On the one hand, you won't solve a difficult problem unless you make yourself familiar with the area to which it seems to belong―along with many other areas which may or may not be related, just in case they are. ㋑ On the other hand, if all you do is get trapped into standard ways of thinking, which others have already tried, fruitlessly, then you will be stuck in a mental swamp and discover nothing new.

 

【ihissangの頭の中】

 ㋐の訳が難しい(意味は分かるけど直訳すると意味が不明になる。日本語を作るのが難しい)。特にjust in case  they are の訳が難。relatedが省略されているんだろう。㋑は簡単。単語とイディオムを知っていれば解ける。

 

On the one hand~On the other hand:「一方~、他方~」なんとなく推測できる。

 

just in case

① …の場合の用心に, …するといけないから (for fear that, lest)
Take your umbrella in case it should rain(降るといけないから傘を持って行きなさい)
②  もし…なら, もし…の場合には (=if)

In case it should rain, do not wait for me.(雨が降ったら私を待たないでください)
万一の場合に備えて
Take your umbrella just in case.(用心に傘を持って行きなさい)

 just in caseは英英ひくと、’because of the possibility of sth happening’とあった。こっちおさえたら十分かな。

 

trapは「わなで捕える」「〈人を〉計略にかける, 陥れる」だから、get trapped into~で「~に陥ってしまう」。

stuck:(fixed or trapped in a particular position or place and unable to move or be moved

動けなくて、当惑して

The train got stuck in the snow(列車は雪で動けなくなった)
夢中で 
He is stuck on going to study in the US.(アメリカへ勉強しに行くことに夢中になっている)

 

【ihissangの訳】

㋐ 一方で、その問題が帰属すると思われる分野と共に、なにかしら関係するかもしれないので、関連の有無に関わらず、他の分野にも精通していなければ、難問を解くことができないでしょう。

㋑他方で、もしやること全てが普通の思考に陥ってしまったら、それはすでにほかの人が試みて、徒労に終わったものであるから、精神的な泥沼で動けなくなって、なんら新しいものを発見できなくなるでしょう。